「癌遺伝子=pp60v-src」-説明
1911年、P.Rousにより、鶏にがん(肉腫)を発生させるウイルスが発見され 発見者の名をとり、Rous=ラウス肉腫ウイルス(レトロウイルス)と命名された。 その後の研究により、このウイルスには、自身の増殖に関する遺伝子以外 に細胞を癌化に導く遺伝子が存在することが判明した。 その遺伝子こそが、癌遺伝子=pp60v-srcと呼ばれるものである。 本来は、細胞の中にあって正常な働きをしていた遺伝子がウイルスに取り 込まれて変異し、癌遺伝子となったものと理解される。 世界で初めて、癌を起こす遺伝子として発見された このpp60v-srcは研究 者の注目を集め、その研究成果は発癌機構(がん細胞誕生のしくみ:イラストで解説) の解明に大きく貢献した。
DNA塩基配列情報文献:pp60v-src
Stucture and Sequence of the Celluar Gene Homologous the RSV src Gene and the Mechanism for Generating the Transforming Virus Cell,Vol.32,March 1983 : T.Takeya and H.Hanafusa ※ウイルスに さらわれて、変異し癌遺伝子となったpp60v-src。その非運に叫びを発し なにか物寂しげに訴えかけるイメージをDNA SOUNDでは、メロディ(塩基配列)とは別 にベースとコードで表現しています。
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